説明 人々は好奇心を満たすために、あるいは必要に駆られて未知を追い求める。

我々の誰もが学者であり、専門家であり、そして好奇に飢えた人間だった。我々は一つの大いなる目的にために結束し、未知を明らかにするために日夜研究を続けていた。我々の中には嬉々としてその生活を享受している者も居たし、重圧に押し潰される者も居た。

我々の研究は着実に進んでいったが、その成果は秘匿された。少なくとも、その実が完全に熟すまでは。そしてついに、研究は禁忌と呼ばれる領域に達した。しかし、それをすぐさま指摘する者は我々の中には居なかった。気付かなかったからではない。己の好奇心と、その好奇の対象を自ら葬り去ることを、天秤にかけていたからだ。