説明 『フィアスコ』ルールブックに収録されているプレイセット4本のうちの1作です。

「その手が本当に大事なら、俺の魔法のマントから手を離せ」

山間の取るに足らない町の田舎者どもにドラゴンを倒すことができるのだろうか。できるはずない。連中の頼みの勇者は、三次に渡る「すべての戦さを終わらせる戦い」より以前、噴煙山脈からドロゼックが舞い降りて以来、行方をくらませている。連中がオラが町の魔術師と呼んでた老いぼれは、「覚醒の霊薬」の飲み過ぎで脳を焦がして、使える呪文のすべてを組み合わせても、かがり火に火を灯すことすらできないだろう。

そうした訳で、よそ者一行がこの問題を解決しようと準備をしているこの町に、俺らがやってきた。厄介なドラゴンを解決だ。だが連中が何を考えていようが、俺らには関係ない。そう、俺らは大英雄だ。こういう田舎者どもは、俺らの足元にひれ伏すべきだ。奴らはミイラを吹き飛ばして塵に帰した訳でもないし、数世紀前に失われた技術による死の罠を作った訳でもない。当然、ドラゴンを殺したことすらある訳ない。

あれは俺らのドラゴンだし、あいつの貯め込んだ黄金は俺らのものだ。だからだ、酒と女を用意できないならさっさと失せろ。さもなきゃ手前を七面鳥に変えて食ってしまうぞ。

追加情報

このプレイセットは、やる気に溢れた冒険者が神話上の怪物を討伐したあとの後日談に焦点をあてている。【つながり】には、キャラクターたちが「救った」町や戦ったダンジョンが含まれている。セッションの開始を勝利のあとにしても構わないし(おそらくは冒険中のフラッシュバックが幾つか差し込まれることだろう)、それより巻き戻して【第一幕】をダンジョンの中で起こしても構わない。